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12月10日のまにら新聞から

十分な広報と事実確認を デング熱ワクチン

[ 646字|2017.12.10|社会|新聞論調 ]

 デング熱ワクチンに関する論争は、医療界では新しいものではない。ワクチンはデータに基づき、全ての人に利益があるという広範なコンセンサスがある。医師はすべての治療においてリスクと利益があることも知っており、大規模な人口、常時変化する医学知識、複雑なウイルス学を扱う際、それらを評価することは非常に難しい作業だ。

 一方で意見の相違として挙げられるのは、決定が下された時にリスクが十分に考慮されたかどうか、30億ペソの経済的費用と医療リスクがワクチンの大規模接種を正当化するか、政治的利益や製薬会社の利益が関与しているかどうか、接種プログラムを継続すべきかどうかだ。

 市民には「大量虐殺」と呼び過剰に反応する人もいるが、扇情的な言い方は危険だ。これではワクチン接種という考え方全体に疑問を投げかける。過去にも、自閉症とはしかの間につながりがあるという無根拠の情報で、多くの親が子どものはしか予防接種を拒み、多くの子どもが亡くなっている。

 まず政府がすべきことは十分な広報を行うことだ。いま多くの親が心配している。何が本当のリスクであるのか、デング熱感染予防としてなにをすべきか、パニックになる必要はないと保証するべきだ。

 次に必要なのは事実の確立だ。厚生省と仏製薬会社サノフィが否定しているワクチンによる死亡例は本当なのか。ワクチンがどのように承認されたか、リスクが無視された理由についての調査も、恐怖心を鎮めるのに役立ち、調達プロセスの改革にもつながる。(7日・インクワイアラー)

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