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7月26日のまにら新聞から

民主主義は機能するか? 平等めぐる攻防

[ 625字|2020.7.26|社会|新聞論調 ]

 民主主義は今日、言葉の上では世界中で最も広く受け入れられている政治体制である。現存する全ての体制は、何らかの形で民主主義を体現していると主張している。ウラジミール・プーチンとその支持者は、ロシアを「主権民主主義」と宣言し、北朝鮮でさえ「民主主義人民共和国」と名乗っている。

 ジェームズ・ミラーの2018年の著作によると、古代アテネでは市民はくじ引きで指導者を選び、選挙を非民主的なものとみなしていた。住民のほとんどは政治権力から排除されていたのだ。

 フランス革命では貴族階級打倒の流血時代を経て、多くの革命家が人民を敵視するようになった。米国では独立宣言の際、女性や黒人らマイノリティーには、選挙権が与えられなかった。

 19世紀の偉大な政治思想家、アレクシ・トクヴィルは1835年、アメリカ革命とフランス革命の余波の中で「偉大な民主主義革命が我々の間で起きようとしている」と書き、民主主義がより大きな平等を生み出すとの期待を抱いた。しかし、市場社会と結びついた民主主義国家は大きな不平等をも生み出してきた。

 民主主義の歴史は、自らを統治するために奮闘する人間の物語だ。「民主主義を支持すると主張する人々を額面通りに数えれば、人類の歴史上、普遍的かつ世界的な魅力を放つ体制は民主主義以外にない」。ミラーの文章だ。ここフィリピンにおいても、民主主義は目まぐるしく進化を遂げ、攻防の物語が続いている。(23日・スター、エルフレン・クルス)

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