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2月21日のまにら新聞から

豪華な結婚式をSNSに投稿 社会に不可欠な医療に光を

[ 782字|2020.2.21|社会|新聞論調 ]

 カップルにとって婚約は喜びに満ちた時だが、結婚式と披露宴の準備は大変なストレスを伴う。式場や有名な企画業者を何年も前から予約し、高額な費用に頭を悩ませる。現在、結婚式の費用は20万〜100万ペソ程度だとみられている。

 新郎新婦は、お金の使いどころを考えなくてはならない。最近重要視されるのは、教会での結婚式ではなく、セイム・デー・エディット(SDE)、つまり撮影した式や披露宴の映像をその日のうちに編集して参列者やSNS上で見せられるようにするサービスが不可欠なものとされている。さらに、ウェディングケーキに映像を投影する「ケーキ・マッパー」、画像加工などの仕掛け付きフォトブース、式専用のハッシュタグなどにお金が使われている。新郎新婦はこうした式のビデオやプロ写真家による写真をSNSに投稿するのを楽しみにしているのだ。今やセレブだけでなく一般人もインスタグラムに豪華な結婚式の様子を投稿し、人々は「自分たちも同じくらいのことをしなければ」と思わされている。

 一方でウェディングドレスに10万ペソ出すのに、命に関わる手術に同程度の金額を出すのをためらうカップルが多いのには困惑させられる。医師の仲間たちはこうした状況を苦々しく思いながらジョークのネタにしている。もちろん、ウェディング業界の仕事ぶりを過小評価する気はない。しかし医療関係者の専門性が評価されず、彼らへの報酬が十分に払われない現実もある。

 どんな状況でも医療者が高額な請求をすべきだとは言わない。豪華な結婚式は特権だが、健康は権利だからだ。医師たちは、患者の負担を少なく、適正なものにしようと努めている。われわれが社会に不可欠な医療・保健に対してよりも、必ずしも必要ではないステータス・シンボルにばかりお金を使おうとしているのは残念なことだ。(17日・インクワイアラー、カイ・リベラ)

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