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計画停電 7日まで懸念 発電所稼働停止と暑さで

2021/6/3 社会

ルソン島の一部地域で計画停電実施。今後も7日ごろまで実施される可能性

 気温上昇に伴う電力需要の増大に発電所10基の稼働停止が重なり、ルソン地方の電力需給がひっ迫、2日まで3日間にわたって首都圏を含むルソン島の一部地域で輪番制計画停電が実施された。2日は台風の影響で気温が上がらなかったことや発電所の1つが再稼働したことから、エネルギー省が午後3時すぎには電力不足の警報(レッドアラート)を解除したが、計画停電は今後も7日ごろまで実施される可能性がある。

 6月1日の計画停電はルソン島送電網(ルソン・グリッド)の電力需要がピーク時に1万1593メガワットと、供給能力1万1408メガワットを超えると予想されたための措置。ルソン島の電力需要は気温が1度上昇するごとに100メガワット増えるという。

 電力供給側では1日時点で、ボイラーの水回りの漏れなどの故障や定期整備のため、スアル石炭火力発電所2号機、パグビラオ石炭火力発電所2号機、カラカ石炭火力発電所2号機、サンロケ水力発電所の発電機3基など計10基が稼働停止していたほか、イリハン・ガス発電所、南西ルソン発電公社の石炭火力発電所の発電能力も低下していた。

 配電最大手のマニラ電力(メラルコ)管内では、首都圏ケソン市の最高気温が35度を超えた1日、計画停電が午後1時5分に始まり、カビテ、バタンガス、ラグナ、ケソン、リサール各州の一部と、首都圏のマニラ、ケソン、カロオカン、バレンスエラ、ラスピナス、パラニャーケ、マリキナ、マカティ、パシッグ、パサイ、タギッグ各市などの一部で最大1時間実施された。メラルコの営業地域以外では、パンパンガ、パンガシナン、ヌエバエシハ、バタアン、イサベラ、北イロコス、南カマリネスなどの州の一部でも最大1時間、計画停電が実施された。

 ▽2日は気温低下で解除

 2日もルソン島では午後2時からのピーク時の電力需要が1万1515メガワットと供給能力を超えると予想されたため、午前9時からエネルギー省の警報が出され、メラルコによると、首都圏11市とカビテ、パンパンガ、ラグナ、ブラカン各州の一部で最大1時間の計画停電が計画され、一部実施された。

 しかし、故障で稼働停止していたスアル石炭火力発電所2号機(647メガワット)が午後2時すぎ再稼働し、台風3号(比名ダンテ)の通過に伴う雨で、首都圏の最高気温も27・6度と上がらず、エネルギー省は午後3時すぎに警報を解除した。

 フィリピン全国送電会社(NGCP)によると、ルソン島では需要が少ない今週末を除き3日、4日、7日も予備電源が不足、7日ごろまではピーク時の電力不足が続き、輪番制計画停電を実施する可能性があるとしている。

 エネルギー省は病院やコロナワクチンの冷蔵施設に悪影響が出ないよう指示している。

 メラルコ管内で計画停電が実施される場合は、同社のホームページで当日、広報される予定。(谷啓之、岡田薫)

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