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7月12日のまにら新聞から

大流行、もう一つの脅威 新たなウイルス

[ 634字|2020.7.12|社会|新聞論調 ]

 フィリピンがアフリカ豚熱(AFS)から完全に解放される前に、G4EA─H1N1と呼ばれる新型ウイルスが中国で豚から検出された。人間に飛び火し、新型コロナウイルスとは別の世界的大流行(パンデミック)を引き起こす可能性があると科学者たちは警告している。

 2009年に豚インフルエンザの大流行を引き起こしたウイルスに似ており、新型コロナウイルス同様に、人間の気道細胞で増殖する可能性がある。中国の疾病管理予防センターや大学の専門家は「人間に感染するため高度に適応した特徴をすべて持っている」と警戒を呼びかけている。

 最新のAFSが人に悪影響を及ぼさない場合でも、比の養豚業にさらに大きな被害をもたらす可能性がある。昨年のASF発生以来、比政府は中国など発生国からの豚肉や豚肉製品の持ち込みを禁止してきたが、それ以前に入って来てしまっていた。

 突然変異して急速に広がる新ウイルスが報告される中、税関当局は豚肉の密輸を警戒。農務省畜産局も新ウイルスを監視している。AFSで死んだ豚の処分がいい加減で川が汚染され、ウイルスが急速に広がり、多くの養豚場が衰退した昨秋からの教訓を人々は学んでいるはずだ。養豚業界はまだ回復しておらず、国は新型コロナウイルス封じ込めのために闘っている。養豚業界をさらに脅かし、人間に感染する可能性もあるウイルスの侵入を防ぐために、コロナ対策で課せられた防疫規則と、AFSでの経験を生かせば、国はより良い仕事ができるはずだ。(5日・スター)

社会

ファイザー製の緊急使用認める 比FDA承認第1号

[ 956字|2021.1.16| ] 無料記事

【比食品医薬品局がファイザー製新型コロナワクチンの緊急使用を許可】 フィリピン食品医薬品局(FDA)は14日、米製薬大手ファイザーと独ビオンテックが共同開発した新型コロナウイルスワクチンの緊急使用を承認したと発表した。国内でのコロナワクチンの承認は今回が初めて。15日付英字各紙が報じた。  ドミンゴFDA局長は14日のオンライン記者会見で「医学専門家らによる入手可能なデータを徹底的に審査した結果、緊急使用を許可した」と述べ、「緊急使用許可は商業的な販売許可ではないため、一般の流通市場を通じて使用することはできない」と説明。全国的な接種プログラムに基づく使用に限られるとの認識を示した。  また、同局長は、中国の製薬大手、科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)も13日、コロナワクチンの緊急使用許可を申請したことを明らかにした。これまで同局に緊急使用許可を申請したのは、英製薬大手アストラゼネカとロシアのガマレラ・インスティテュートの2社も含め、4社目となった。  一方、コンセプション大統領補佐官やロケ大統領報道官、ガルベス大統領顧問(ワクチン担当)は14日、アストラゼネカ比子会社のラミン社長らも参加して、全国39地方自治体と民間企業約300社によるワクチン購入に向けた3者間契約の署名式に参加した。合計1700万回分の接種量に相当するワクチンを購入する一括契約にあたる。  コンセプション大統領補佐官は署名式で「フィリピンは決してこの戦いから取り残されない。国民への(アストラゼネカ)ワクチン接種は今年6月か7月から始められることを希望している」と述べた。  ドゥテルテ大統領は13日、国民向け演説で、政府のワクチン接種プログラムの予算として825億ペソを計上していると明らかにした上で、アヤラ財閥やアボイティス財閥、実業家のパギリナン氏や国内製薬大手ユニラブなどが政府への支援を申し出ていると言及した。  特にパギリナン氏やアヤラ財閥は全国のワクチン接種プログラムに関してサプライチェーンに詳しい経営幹部やコンサルタントを用意すると表明しているという。  早ければ2月にも中国シノバック製のワクチンを使った接種プログラムを開始すると政府も表明しており、官民の協力による同プログラムが成功するかが今後の比の感染抑え込みの鍵を握りそうだ。(澤田公伸)