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12月13日のまにら新聞から

人口をうまく管理せよ 家族計画の普及と社会経済発展

[ 819字|2019.12.13|社会|新聞論調 ]

 保健省の来年度予算で避妊用インプラントの予算額が2億ペソ削減された。この器具が食品医薬品局によって堕胎装置ではないとのお墨付きを得たにもかかわらずだ。予算削減は2022年までに貧困率を14%まで削減するという政府目標の達成に影響を与えるとみられる。ドゥテルテ大統領は大多数の国民に避妊具使用を促す全国的な家族計画の完全実施を承認している。ペルニア国家経済開発相も家族計画の重要さを説明している。過密人口問題が交通渋滞と関係があるとの研究も多い。本来は500万人ぐらいの人口が適切な首都圏に1500万人近い人が住んでいるのだ。

 故人となった私の兄、アルベルト・ロムアルデス博士は人口管理の必要性を強力に唱えた人物だった。エストラダ政権で保健相を務める以前から「貧困層向けのリプロダクティブ・ヘルス(生と生殖に関する健康と権利)政策が欠如している」と政府の無策を批判していた。兄は「責任ある親とリプロダクティブ・ヘルス法」の成立に努力。カトリック教会から激しい反対を受けたが、14年に最高裁で合憲判決が出た。

 比人の85%はカトリックだが、最近はより多くのカップルが子どもの人数を責任をもって育てられる数にしよううと家族計画を考え始めている。フランシス教皇も妊娠を避けることは悪ではないとし、子どもの数を減らすよう親に訴えている。しかし、より多くの子どもを持つことを、宝くじに当たる確率が増えるかのように考える人がいるのを見ると悲しくなる。自分の子どもの1人でも成功すれば自分の将来が明るくなると考えるからだ。

 比は出生率が高く、人口も毎年200万人ずつ増え、45年には1億4200万人になるとの推定もある。急激な人口増は社会経済の発展にも悪影響を与える。日本のように人口減と急激な高齢化に直面している国もある。重要なことは人口を削減することではなく、うまく管理することなのだ。(8日・インクワイアラー、ロムアルデス駐米比大使)

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