Logo

04 日 マニラ

33°C25°C
両替レート
¥10,000=P3,860
$100=P5,550

04 日 マニラ

33°C25°C
両替レート
¥10,000=P3,860
$100=P5,550

大統領の今年一番の誤算か レッサ氏がタイム誌「今年の人」に

2018/12/21 社会

 オンラインニュース機関ラップラーの創設者であり、ドゥテルテ政権の批判者でありつづけるジャーナリスト、マリア・レッサ氏がタイム誌によって「今年の人」に選ばれた。大統領は大したことではないと矮小(わいしょう)化しようとしたが憤慨しているようだった。

 タイム誌は先週、サウジアラビア人ジャーナリストのジャマル・カショーギ氏とミンマーで拘束されているロイター記者のワ・ロン氏とチョー・ソウ・ウー氏、そして襲撃を受けた米メリーランドの新聞社キャピタルと共に「真実をめぐる闘いの守護者」としてレッサ氏を選んだのだ。

 今回、ラップラーの代表者が選ばれたことは、大統領府の報道担当にとり痛手だった。寛容と自制心を持っていれば避けられた事態だったに違いないからだ。まず証券取引委員会がラップラーに外国資本が入っているとして同社の営業許可の取り消しに着手。しかし、その試みは表現の自由に対する攻撃だと即座に批判された。そこで今度は国税局がラップラーやレッサ氏らに所得税の過少申告があったとして告発した。また、大統領もレッサ氏とラップラー社の記者による大統領府での取材活動を禁止した。しかし、これらの口撃や法的措置も大統領の思うように進んでいない。

 そこにきてタイム誌による表彰である。フィリピンの報道状況に与える影響も大きいと思われる。ドゥテルテ大統領にラップラーへの弾圧を提案した者がいったい誰であったとしても、大統領に痛手を負わせた。

 批判者を抑え込むどころか、批判者たちはオンラインニュースというプラットフォームを得て、反撃する声をさらに拡大させている。これこそ法の予期せぬ働きを示す一番の例だろう。大統領府こそがイジメの説教台を持っていると万人の知るところとなり、大統領であってもそのメッセージをいつも行き渡らせることはできない。(17日・スタンダード)

おすすめ記事

若年HIV感染500%増 「公衆衛生非常事態宣言を」

2025/6/4 社会 無料
無料

韓国人の保護強化へ 暴力事件多発受け

2025/6/4 社会 有料
有料

弾劾裁判「消滅」も 開廷巡り上院紛糾

2025/6/3 社会 有料
有料

28%が読解力に課題 中部ビサヤ、教育省が警鐘

2025/6/3 社会 有料
有料

社会福祉開発相と観光相がトップ2 閣僚評価に関する世論調査で

2025/6/2 社会 有料
有料

エドサ再整備工事また延期 7月に、大統領が発表

2025/6/2 社会 有料
有料