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12月9日のまにら新聞から

背景は私兵と封建制度 サガイ農民虐殺

[ 653字|2018.12.9|社会|新聞論調 ]

 ドゥテルテ大統領自身が、ビサヤ地方西ネグロス州の反乱と違法土地占領の根本原因が、封建制度にあると述べたのには元気づけられた。農地改革省は全国で約10万ヘクタールの土地が手つかずで分配には時間が必要だと認めている。

 西ネグロス州では約18万8千ヘクタールが2018年6月までに分配されたが、これらが本当に農民の手にあるのかは不明だ。10月20日に9人の農民が殺されたサガイ市のハシエンダ(農園)ネネでは、農場主が75ヘクタールを農民25人に寄贈するのではなく、別人に貸す契約を結んでいた。

 ネグロス島での土地改革を早急に進めるとドゥテルテ大統領が約束したことは、特に北部ネグロスでの反乱を減らすだろう。しかし、反乱がはびこるその他の地域では、古くからある不正義、ガバナンスの貧弱さ、経済発展のなさが反乱頻発を招いている。

 ネグロス島にいる新人民軍(NPA)は、8月以来、ギフルガン市周辺などで少なくとも兵士ら14人を殺害したと主張した。公務員の安全を保てないという大統領の不満は理解できるが、NPAの暗殺部隊を組織することは市民を守るためだろうか。8月以来、少なくとも市民11人が殺された。彼らはNPAに対する報復で殺されたのか。警察は一件も解決していない。

 国家警察はネネ虐殺の加害者としてNPAを指摘したが 、NPAはマラニョン知事の私兵だと主張する。私兵は農場主の政治力と経済力を守り封建制度を維持するためにいる。NPAの見方の方がもっともらしいのではないだろうか。(タイムズ・3日)

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