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5月18日のまにら新聞から

ドゥテルテ氏の成果は無数 施政方針演説に向けて

[ 814字|2018.5.18|社会|新聞論調 ]

 7月23日に予定されているドゥテルテ大統領の施政方針演説について、ロケ大統領報道官はこれまでと違うスタイルで大統領が演説を行うとした。現政権が成し遂げた成果については別の機会で行うとし、特に触れなかった。この発表を受けてドゥテルテに批判的な者たちはすぐに、「いったいどんな成果があるというのか?」とソーシャルメディアで問いかけている。でも「成果」ならいくらでもあるではないか。

 まず1番の成果は、残虐な麻薬戦争でフィリピン人が2万人も殺されたことだ。国家警察の報告書によると、2016年7月1日から2017年11月27日にかけて、警察の取り締まりで逮捕を拒み抵抗した密売人ら3967人が殺害された。一方で、16年7月1日から17年9月30日までに発生し捜査中の麻薬関連の殺人事件も1万6355件に上っているのだ。

 次なる成果は民主的機関の破壊だろう。多くの著名な弁護士が憲法違反だと指摘しているが、最高裁の8人の判事がセレノ最高裁長官を解職するというドゥテルテ氏の願いをかなえる判断を下した。セレノ長官の解職に伴い、憲法によって独立機関として認められ、弾劾裁判によってしか失職することがないはずの最高裁の全判事たちは、今や大統領の慈悲で首がつながっている。民主主義の根幹であるはずの三権の間のチェック・アンド・バランスとはもうお別れだ。

 またドゥテルテ大統領は最近、中国の習近平国家主席が自分に対して大統領の地位から追放されるのは望まないと確約したと自慢気に述べた。一国の大統領が他国の首脳による地位の保障にプライドを持つという現実。南シナ海の領有権を主張することなく中国に屈したというのも、ドゥテルテ大統領の成果。そして税制改革法を施行し記録破りのインフレ率に達したのも彼の成果だ。ペソの価値が下がり、千ペソの出費では1日も持たない。ドゥテルテ氏の成果は無数にあるのだ。(16日・マラヤ、エレン・トルデシリャス)

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