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6月22日のまにら新聞から

献血で英雄になる 世界献血者デー

[ 739字|2015.6.22|社会|新聞論調 ]

 世界保健機関(WHO)によると、貧困国では輸血の65%が5歳以下の子どもたちに輸血されているという。このことは、献血がいかに重要であるかを示す一つの例にすぎない。

 6月14日は「世界献血者デー」であり、今年のテーマには「命を救ってくれてありがとう」が定められた。このテーマはボランティアの献血を増やそうという目的で決められた。現在、完全にボランティアの献血だけで血液供給をまかなっているのは世界で62カ国だけだ。WHOは2020年までにボランティアのみによる献血で必要な血液の100%をまかなうことができるよう目指している。多くの国では、血液の供給は家族の輸血や売血によって支えられている。WHOは世界献血者デーを機に、多くの健康な若者が献血に足を運ぶきっかけになるよう呼び掛けている。

 ボランティアによる献血はフィリピンでは特に重要だ。民間の血液バンクの提供する血液には薬物中毒者や感染症患者の血液が含まれているとの報告もあり、複数の民間血液バンクが閉鎖された。首都圏マニラ市の民間血液バンクでは、薬物中毒者の売血が横行していたとして問題になった。

 またフィリピンではエイズウイルス(HIV)の感染も拡大しており、血液の選別や、十分に消毒されていない注射針の使用などを取り締まることが大変重要だ。HIVだけでなく、肝炎やその他の感染症の拡大にもつながる。

 WHOは世界で毎年平均1億800万人のボランティアの輸血者がいると発表しているが、血液は不足している。「気軽に定期的に献血へ。献血はとても重要です」。これが世界献血者デーのスローガンだ。赤十字社や保健所で献血を行うことができる。献血ボランティアは命を救う。献血は英雄になるチャンスだ。(15日・スター)

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