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6月8日のまにら新聞から

米中の活発な競争 南シナ海領有権

[ 698字|2015.6.8|社会|新聞論調 ]

 最近、中国と米国がお互いに好戦的な発言を応酬し、衝突も辞さない状況になりつつある。

 シンガポールのリー・シェンロン首相は先週、シンガポールで行われたアジア安全保障会議で米中が「活発な競争」を始めていると指摘した。

 同首相によると、両国の競争は軍事面にとどまらない。それは米国が主導する環太平洋経済連携協定(TPP)と、中国が作ろうとしている国際金融機関「アジアインフラ投資銀行」(AIIB)を見ても明らかだ。

 TPPでは中国を巧みに排除する厳格なルールを設定すると同時に、同盟国にはAIIBに参加しないよう要請している。しかし、AIIBには英国など米国の強力な同盟国が出資を表明しており、中国は優位な立場に立っている。日本は米国の方針に従い、AIIBへの参加には後ろ向きだ。

 リー首相は、すべての国が国連海洋法条約(UNCLOS)に従うことが最も望ましいとし、国際社会では「合意と合法性、勢力の均衡」が重要と説いた。領有権問題が困難になっている理由として、当事国がどこも自身の主張にかたくなになっているからだと指摘。問題の解決にはかなりの時間を要するだろうと述べた。リー首相は今後、領有権争いが抑制されないと、地域間で緊張が高まり、アジア圏のすべての国が「負け組」になると述べ、「シンガポールを含む多くの国が南シナ海での航行の自由が保障されることで利益を得られる」と強調した。

 リー首相とは違い、アキノ大統領は米国に意のままに操られるだけだ。南シナ海の緊張を和らげ、問題を解決するには、次期大統領選で、アキノ大統領のような好戦的な人物を選ばないことだ。(1日・トリビューン)

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