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2月23日のまにら新聞から

ミンダナオ和平、転換点に 暫定機構発足、未解決の課題も

[ 793字|2019.2.23|政治 ]

 ミンダナオ島でイスラム自治政府創設を目指すバンサモロ暫定統治機構(BTA)が22日、実質的に発足した。26日にコタバト市で正式にバンサモロ・イスラム自治政府(BARMM)の権限を引き継ぐ。BTAは暫定的な行政権と立法権を持ち、首相代行にモロ・イスラム解放戦線(MILF)のムラド議長が就任。この結果、長年にわたり紛争が続いていたミンダナオ南部地域は、和平に向けた大きな転換点を迎えた。

 BTAは2022年に選挙を実施、正式にイスラム自治政府が発足する運びだ。自治政府には幅広い自治権が付与されるが、武装勢力の武装解除など未解決の課題も多く、和平プロセスの実現にはなお曲折が予想される。

 22日は大統領府で、ドゥテルテ大統領から任命されたBAT代表80人の就任宣誓式が行われた。代表には「ブラボー司令官」と呼ばれるMILF軍事部門の幹部も含まれた。

 1月21日と2月6日に行われたバンサモロ基本法(BOL)批准の住民投票で、大部分の州と自治体で賛成が多数を占めた。現在のイスラム教徒自治区(ARMM)に加え、コタバト市とコタバト州のほとんどのバランガイ(最小行政区)が賛成したことで、自治領域が拡大することになった。BTAは暫定的な行政権と立法権を持ち、22年に選挙を実施、正式なイスラム自治政府が樹立される。

 自治政府には徴税権や予算編成権など幅広い権限が付与されるが、交付金や国税、天然資源の配分、武装勢力の武装解除と軍・警察への編入など未解決の課題もあり、今後、BTAと中央政府で折衝が継続されることになる。

 またイスラム教徒といっても民族構成は単一ではない。BTAの中核をなすMILFと、BTAの代表には参加したものの、和平プロセスにやや距離を置くモロ民族解放戦線(MNLF)の両武装組織の勢力地図と併せて、和解の道をどう構築するかも大きな課題だ。(横山立)

政治

パッキャオ氏 野党と連携深める 米から帰国直後 立候補表明へ 22年大統領選

[ 996字|2021.8.2| ] 無料記事

【ボクシングの復帰戦のため米国に滞在中のマニー・パッキャオ上院議員(42)が、21日の試合を終えて比に帰国直後、2022年大統領選への 正式立候補を表明するもようだ】 ボクシングの復帰戦のため米国に滞在中のマニー・パッキャオ上院議員(42)が、21日の試合を終えて比に帰国直後、2022年大統領選への 正式立候補を表明するもようだ。パッキャオ氏の側近がまにら新聞に明らかにした。  側近によると、パッキャオ氏は現政権反対勢力の結集を図る「イサンバヤン」との連携を深めており、野党系候補として出馬する可能性が高まっている。既にロブレド副大統領はパッキャオ氏が大統領候補として出馬した際は支持することを伝えてきているという。  側近はまた、パッキャオ陣営は2年ほど前に「労働党」という名の政党を発足させており、パッキャオ氏は同党公認候補として出馬する可能性が高いことも明らかにした。  パッキャオ氏の政治姿勢について側近は「ドゥテルテ政権内の閣僚らの汚職を一掃、真に貧困層のための政治をしたいと考えている」とし、麻薬撲滅戦争は「貧困層を犠牲にしている」として批判的であることも明らかにした。 ▽浮動票+政権批判票  パッキャオ氏が野党と連携した場合は、国民的英雄としてパッキャオ氏が取り込む可能性のある浮動票に左派からリベラル層までの反ドゥテルテ票が加わることになる。側近はパッキャオ氏とペアを組む可能性がある副大統領候補としてはソット上院議長を挙げた。モレノ・マニラ市長とのペアの可能性については「汚職撲滅をめぐる政治姿勢が合わない」として否定した。  一方、政治コンサルタント会社パブリクス・アジアが7月に実施した大統領選の支持率調査では、ドゥテルテ大統領の娘でダバオ市長のサラ氏が20・8%の支持を得てトップ、次いでボンボン・マルコス氏(17・8%)、ロブレド副大統領(13・2%)などの順で、パッキャオ氏は7位(3・6%)に留まっている。  先月17日にクラークで開催された最大与党・PDPラバン党大会では、クシー・エネルギー相が新総裁に選出され、パッキャオ氏は総裁代行の座を追われた。ドゥテルテ大統領も南シナ海問題で「中国の侵略的行為に対して現政権はもっと物を言うべきだ」と批判的な発言をしたパッキャオ氏に対し「浅はか。もっと外交を勉強した方がいい」と述べるなど両者の間で亀裂が深まっていた。  パッキャオ氏と野党との連携については、同氏の盟友であるプエンテベリヤ元バコロド市長も先月末に「視野に入れている」と発言していた。(石山永一郎)