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1月9日のまにら新聞から

大統領府「早急な可決を」 下院委員長「現実離れ」 19年予算めぐりなお応酬

パネロ大統領報道官、成立が遅れている2019年の予算の早急な可決を議会に求めた

[ 819字|2019.1.9|政治 ]

 パネロ大統領報道官は7日、成立が遅れている2019年の予算について、インフラ整備や社会保障事業への影響が大きいとして「党派性の判断は脇に置いて、可能な限り早急な予算の可決を議会に求める」との声明を発表した。

 報道官は、議会が予算を見直すだけの十分な時間を大統領府は既に与えているとし「さらなる可決の遅延は政権に対する妨害であり、議会は予算を可決するという憲法の義務を怠るべきではない」と訴えた。

 一方、下院議事運営委員会のアンダヤ委員長は財政赤字が拡大していることを指摘、3兆8千億ペソの予算案は「現実離れしている」と述べ、さらなる修正が必要との認識を示している。アンダヤ委員長は与党連合の一員だが、予算案をめぐっては批判を続けている。19年の予算が不成立のまま1カ月が経過する可能性も高まっており、インフラ整備事業の遅れや経済成長への影響などが懸念されている。

 アンダヤ委員長が予算案でやり玉に挙げているのは、ジョクノ予算管理長官主導で導入された予算をその年に必ず使い切る「現金ベース方式」。これまでの比では、その年の予算を翌年に持ち越して執行しても構わないとされてきた。この方式になると、昨年予算の繰り越し分と合わせ、今年執行される予算が大幅増となる。

 さらにジョクノ長官をめぐって、長官の親類が経営する会社への口利き疑惑などが浮上して紛糾。下院はジョクノ長官の辞職を要求して予算審議が進まなかった。上院も予算案をまだ可決していない。

 大統領府のパネロ報道官は下院のアンダヤ委員長について8日の会見で「判断力を欠いているようだ」と応酬。ソット上院議長は8日、「上院は予算可決のためベストを尽くしている」と述べ、14日の上院再開後は速やかに審議を行う意向を示したが、下院審議の動向はなお不透明だ。

 アンダヤ委員長は上院可決後に開かれる予定の両院委員会でも「徹底的な吟味が必要」との認識を示している。(森永亨)

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