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7月28日のまにら新聞から

輸入車緊急制限を撤廃へ 関税委が必要なしと報告

[ 812字|2021.7.28|経済 ]

 フィリピン貿易産業省が乗用車と小型商用車の完成車輸入に対するセーフガード(緊急輸入制限)暫定措置を2月から発動させている問題で、関税委員会は23日、本格導入の是非を決めるために実施していた調査結果を発表した。それによると、2014年から20年にかけて輸入された完成車の台数が国内で生産された台数と比較してもそれほど大幅に増えていないことが判明したなどとして、輸入制限措置の必要はないと結論付けた。ロペス貿易産業相は25日までに、この報告を受けて撤廃に向けた手続きに入ることを明らかにした。26日付英字紙スターが報じた。

 セーフガード措置は、輸入車の拡大が国内の自動車部品業界などの雇用を奪っているとして自動車や鉄鋼、造船産業などの労働組合「フィリピン・メタル・ワーカーズ・アライアンス(PMA)」などが申し立て、貿易産業省が2月上旬に、国内生産に深刻な影響を与えているとして暫定的(200日間)に発動した。乗用車に1台当たり7万ペソ、小型商用車に同11万ペソのキャッシュボンド(現金担保)を徴収。正式調査で完成車輸入が国内産業に重大な影響を与えていないとの結論が出た場合は払い戻されることになっている。

 トヨタや日産など日系自動車メーカーも輸入車の国内販売時に顧客から1台あたり7万〜11万ペソの保証金を一時的に徴収するなど影響が大きく、コロナ禍とも相まって販売台数の伸び悩みにつながるとの懸念が出ていた。

 ロペス貿易産業相は関税委員会の撤廃勧告を受けて、今後、自動車業界関係者や労働組合幹部などを対象にした公聴会を実施し、最終的な決定を下すという。

 比の輸入車に対するセーフガード措置については、比を自動車の主要輸出先とするインドネシアのアグス産業相が今年1月に、「世界貿易機関(WTO)の協定に沿うべきで、確固とした裏付けが必要だ」と批判し、両国間の貿易紛争に拡大することも懸念されていた。(澤田公伸)

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