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5月17日のまにら新聞から

人口、地方都市など強み 域内でも中長期的有望国 比経済展望で野村総研・岩垂氏

日本人商工会議所総会で野村総研の岩垂氏、「比の中長期的ポテンシャル高い」と講演

[ 848字|2018.5.17|経済 ]
日本人商工会議所の講演でフィリピンの展望を語る野村総研の岩垂好彦上級コンサルタント=16日午後5時ごろ、首都圏マカティ市で伊藤明日香撮影

 野村総合研究所グローバル製造業コンサルティング部の岩垂好彦(いわだれ・よしひこ)上級コンサルタントは16日午後、首都圏マカティ市で開かれたフィリピン日本人商工会議所総会で講演し、「フィリピンを取り巻く環境変化と中長期展望」について解説した。

 岩垂氏は5〜10年の中長期的視点からみた比について「東南アジア諸国連合(ASEAN)の中でもポテンシャル(潜在力)が高い」と分析。労働人口が増大し経済成長が進む「人口ボーナス」への期待に加え、各地方都市に空港が点在、それに従ってビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)産業の拠点も広がり、首都圏への一極集中を避けバランス良く発展する可能性があると評価した。

 また人材について、比人海外就労者(OFW)に象徴されるように「比人は英語が使え、異文化に対する抵抗感が薄い」ため、アジア域内の他の生産拠点に技術者を派遣する「送り出し拠点」となることにも期待を寄せた。

 一方で比は貧弱な国家財政により産業インフラが未熟であり、IT産業に比べ製造業の技術者が育っていないなどの課題を指摘。比に進出する日系製造業は、ASEAN地域を圧倒する規模、技術力を蓄えるインドと中国を意識し、技術者育成と製造工程へのIT技術導入を視野に入れる必要があると語った。

 税制改革法案で検討されている一部企業への増税にも懸念を示し「比日両政府、官民などが道筋を共有し、特に比財務省に企業誘致の重要性を認識させることが不可欠」と強調した。(伊藤明日香)

日本人商工会議所が年次総会

 フィリピン日本人商工会議所は16日、首都圏マカティ市内のホテルで年次総会を開いた。

 総会には会員ら約270人が出席。多胡直人会頭(丸紅フィリピン社長)が「労働契約、外資規制問題などで、比政府に積極的に提言していきたい」とあいさつ。日本貿易振興機構(ジェトロ)などと連携し、日系企業を取り巻く投資環境の改善を図ることなどを盛り込んだ「2018年度事業計画」を決めた。

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