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援助パソコン盗難

1. 日本政府が高校に無償提供したパソコン類を狙う窃盗事件がルソン中部で続発

 日本政府の無償援助でフィリピン全国の公立高校に贈られたパソコンやモニターを狙った窃盗事件がルソン島中部で、二〇〇二年三月ごろから連続発生していることが六日、分かった。盗まれたパソコンや周辺機器の総数は五百点以上。ロハス貿易産業長官は同年四月、学校の警備強化などを書面で内務自治省に求めたが、被害はその後も続き、〇三年十一月下旬にもパンパンガ州内の高校からパソコン二十台が盗まれた。容疑者は未逮捕。各州本部や各警察署は情報交換など捜査協力をほとんどしておらず、被害は今後も続きそうだ。

 在比日本大使館は「事実関係を確認した上で、適切な措置を講じたい」と話している。

 事件発生が確認されている州は、タルラック、パンパンガ、パンガシナン、ラグナの四州。被害に遭った公立高校は少なくともタルラック五校、パンパンガ五校、パンガシナン三校、ラグナ一校の計十四校に上っている。被害品はパソコン本体だけで二百六台。モニターやプリンターなど周辺機器を含めた被害総数は五百点を超える。

 援助事業は「公立学校のためのパソコン・プロジェクト」で事業費は総額六億ペソ。貿易産業、教育両省を通じて比全国の公立校一千校に新品パソコン二万台(一校当たり二十台)と関連機器が無償提供された。学校への引き渡しは、二〇〇二年一月の小泉純一郎首相来比に合わせて始まり〇三年六月までに完了した。

 被害は同年三月ごろから出始め、ロハス貿易産業長官は内務自治長官に宛てた同年四月二十五日付の書面で、「公立高校一千校を対象にしたコンピューター教育事業で、これまでに六百十校にパソコンなどが引き渡されたが、うちパンガシナン州の三校、パンパンガ州二校、ラグナ州一校から計六十六台のパソコンが盗まれた」と指摘、警備強化などの対策を求めた。

 しかし、被害はその後も続き、〇三年に入ってからもタルラック州ラパス町(八月二十一日)▽パンパンガ州ルバオ町(八月三十一日)▽パンパンガ州マガラン町(十月)▽タルラック州コンセプション町(十一月八日)▽パンパンガ州サンルイス町(十一月二十八日)・・などの公立高校が相次いで狙われた。

 州単位の被害統計はまとまっておらず、警察当局がまだ把握していないケースも多数あるとみられる。

 各州の警察署によると、午前一時・二時ごろに鍵を壊すなどしてコンピューター教育専用の教室に忍び込み、車でパソコン類を持ち去る手口。いずれも援助事業で贈られたパソコンや周辺機器だけが盗まれている。

 パンパンガ州にある国家警察ルバオ署の捜査担当者は「手口に共通部分が多く、特定組織の犯行の可能性が高い。援助事業のパソコンは他のパソコンの三倍以上の値段で売れるようだ。容疑者は安いパソコンには手をつけず、援助事業のパソコンだけを持ち去っている」と話している。同署の管轄地域内では少なくとも〇二年三月と〇三年八月の二回、事件が起きた。

(2003.12.7)


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